インタビュー第4弾は、昨今のコロナウイルス拡大に伴う医療従事者の方々への支援活動、Fight You Virusを始めた柏原実侑さんにお話を伺いました。なぜ支援活動を始めようと思ったのか、SNSで発信をする中での葛藤、今私たちにできることは何か、今だからこその活動を続ける実侑さんにお話いただきました。
Q1. 柏原実侑さんはどのような活動をされていますか?
コロナウイルスの流行する状況下で、最前線で闘ってくださっている医療従事者の方の支援を行う活動をしています。私自身がデザインしたトレーナーとTシャツを販売し、利益を全額寄付にあてます。
寄付先はPeace Winds Japanという医療支援団体を予定しています。この団体のトップの方が実際に現場に立たれている医療従事者であることから、この支援活動も医療現場に届きやすいのではないかと考え、この支援団体へ寄付することを決めました。
Q2. 活動を始めようと思ったきっかけを教えてください。
もともとICUの第四女子寮の寮長を務めており、以前から同窓会のためのロゴやTシャツのデザインをしていました。今年度も新入生が入寮するタイミングでデザイントレーナーを作る予定だったんです。けれどコロナウイルスの影響でそれもなくなってしまって。
それが自分の中で不完全燃焼でもあり、ある日スマホで絵を書きながらふと私にできることは他にないかと考えたとき、今回の支援を思いつき、1時間後にはインスタグラムのアカウントを作り、行動に移し始めました!
Stay Homeと言って家に篭っていることで感染を広げないということが唯一自分にできることだと思っていましたが、家に居たくても居られない、直接ウイルスと闘わなくてはいけない人たちがいることを思い出しました。どうにかその方々へ支援ができないかと考えた結果、このような支援方法になりました。
Q3. 始めた時はどんな気分でしたか?
よくわからないし怖いけど、とりあえず始めなきゃ何も起こらない!と張り切って始めました。4月末から実際に販売を始めたのですが、活動を始めると、ICUの友人から、「私の友達がこんな活動を始めてるってシェアさせて!」と言ってもらえて、そのような友人からのリアクションが力になりました!
Q4. どんな時にやりがいを感じますか?
友人が実際に購入してくれたり、活動に対する応援の言葉をかけてくれたりする時、とてもやりがいを感じます。「応援しているよ、買わせて!」と言ってくれる友達もいますし、知り合いではなかった人からも、デザインが可愛くてフォローさせてもらいました、という言葉をいただいています。
Q5. 活動をする前と後で、何か気づきや変化はありましたか?
「万人にウケる」というのは本当に難しいということです。そこが活動の難しさです。
この活動を初めて約一ヶ月が経ちますが、様々な葛藤がありました。
寄付の金額を大きくしようとすると、どうしても値段が高くなってしまい、買い手は買いづらくなってしまいます。少しでも買いやすいようにと思って、利益率にかかわらず一律の値段にしたのですが、それで利益が不透明だという意見もあって。あ、確かにな、と、少しずつその意見を活動に反映させていきました。
またSNSに情報を載せると多くの反応をいただいて、たくさんの気づきがありました。
Q6. もともとの活動の名前はF**k You Virusだったところから、Fight You Virusに変更されたと思います。なぜ名前を変えるに至ったのですか?
最初は思うままに名前をつけたのですが、こんな名前だと買いたいと思う人が少ないのではないか、支援される側もそんなに気持ちいいものではないのではないかという意見をSNS上でいただきました。
それで名前を変えるか否かの投票をインスタグラムで行ったところ、意見は半々ではあったのですが、より多くの人の目に止まってほしいという思いから、名前を変えることにしました!
Q7. 社会に訴えたいこと、伝えたいことはなんですか?
自分がいる状況が苦しんでいない側なのであれば、苦しんでいる側に手を差し伸べるべきだと思う。今回、私は動けたので動いた、という感じです。
自分が動くことで人の痛みが薄れるのなら、動かなくちゃいけない。医療従事者の方もあなたの周りに住んでいるただの人間です。無敵じゃない。その方々の活動を讃えるのと同時に手助けをしましょう!
Q8. 柏原実侑さんにとってアクティビストとはどのような人だと思いますか?
何かを変えたいと思って人生を送っている人は全員アクティビストだと思います。
様々な解決されるべき課題が世の中にはありますが、私自身も自分ができる限り、変えていきたいと思っています!
Q9. これからやっていきたいこと、挑戦して見たいことなどがあれば、教えてください
!
まずはより多くの人にこの活動を知ってもらって、買っていただけるよう、寄付の実現に向けて頑張っていきたいと思います。コロナの収束までは現在の活動に専念し、もし収束が見られるのであれば、世の中に溢れる他の社会問題についても取り組んで行けたらと思います。例えばフェミニズムに関わる働きかけなどを考えています。
私の周りには音楽や絵を始めとしたアートの才能を持つ人が多くいます。今回は自分のデザインを使いましたが、色々な人を
巻き込んで、アートを通した何かを広げていきたいと構想を練っているところです。
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